建設現場からショッピングセンターにいたるまで、今や幅広く警備業の存在が求められています。必要書類や許可申請の流れについてみていきましょう。
申請の流れ
必要書類を作成し、指定の窓口に提出します。
必要書類作成
個人として申請するか法人として申請するかにより、提出すべき書類の内容は変わります。十分注意して漏れのないよう準備しましょう。
書類提出・審査
提出された書類は審査を経て認定の可否が判断されます。窓口では、欠格事由の解釈について尋ねることはできますが、認定可否について確認しても回答を得ることはできません。
認定書交付
受付から約40日で認定の可否が決定します。認定の連絡を受けたら、実際に警備業を開始するまでの間に以下の手続きを済ませておきましょう。各届出については後述します。
- 警備業務に使用する服装届出
- 警備業務に使用する護身用具届出
必要書類
個人として申請する場合と法人として申請する場合では、必要書類に若干違いがあります。十分確認のうえ書類を漏れなく揃えて申請しましょう。
個人で申請する場合
- 認定申請書
- 申請者の履歴書
- 申請者の住民票(本籍地が表示されたもの・個人番号(マイナンバー)が表示されていないもの)
- 申請者の身分証明書(本籍地の市区町村が発行するもの)
- 申請者の診断書(医師が作成するもの)
- 申請者の誓約書
このほか、警備員指導教育責任者に関する書類が必要です。
- 警備員指導教育責任者資格者証の写し
- 警備員指導教育責任者誓約書
- 警備員指導教育責任者履歴書
- 警備員指導教育責任者の住民票(本籍地が表示されたもの・個人番号(マイナンバー)が表示されていないもの)
- 警備員指導教育責任者の身分証明書(本籍地の市区町村が発行するもの)
- 警備員指導教育責任者の診断書(医師が作成するもの)
申請者と警備員指導教育責任者が同一人物である場合、履歴書や住民票など重複する書類はそれぞれ1通でいいことになっています。診断書については、個人・役員・検定用として提出しなければなりません。
法人で申請する場合
- 認定申請書
- 法人の登記事項証明書
- 法人の定款の写し
- 法人の誓約書
このほか、監査役を含む法人の役員全員分の以下書類も必要です。
- 法人の役員全員分の履歴書
- 法人の役員全員分の住民票(本籍地が表示されたもの・個人番号(マイナンバー)が表示されていないもの)
- 法人の役員全員分の身分証明書(本籍地の市区町村が発行するもの)
- 法人の役員全員分の診断書(医師が作成するもの)
また、個人申請同様に、警備員指導教育責任者に関する書類提出も求められます。
- 警備員指導教育責任者資格者証の写し
- 警備員指導教育責任者の誓約書
- 警備員指導教育責任者の履歴書
- 警備員指導教育責任者の住民票
- 警備員指導教育責任者の身分証明書(本籍地の市区町村が発行するもの)
- 警備員指導教育責任者の診断書(医師が作成するもの)
法人役員と警備員指導教育責任者が同一人物である場合、履歴書や住民票など重複する書類はそれぞれ1通でいいことになっています。診断書については、個人・役員・検定用として提出しなければなりません。
法人の定款の写しは、現行定款と同一のものであることを表すために、末尾に以下の文言を加筆します。
以上、現行定款と相違ありません。
令和〇年〇月〇日
〇〇警備株式会社
代表取締役 〇〇〇〇(代表者氏名)
制服と護身用具の届出
警備業に携わる者は、警察官や海上保安階の制服と明確に識別できる服装を用いることとされており、また、警備内容により護身用具を携帯することもできます。いずれも以下の届出が必要です。
- 警備業務に使用する服装届出
- 警備業務に使用する護身用具届出
服装の届出
警備業者は、警備業務を行おうとする都道府県の区域を管轄する公安委員会に、当該区域内において警備業務を行うに当たって用いようとする服装の色、型式その他内閣府令に定められた事項を記載した届出書を提出する必要があります。(※警備業法第16条参照)
以下の書類を、その服装を使用する前日までに管轄警察署に提出しましょう。
- 服装届出書
- 服装の種類ごとに撮影された写真(正面・側面各1枚ずつ)
- その他書類(任意・標章や型式などの説明書類など)
※写真は無背景・カラーに限ります。
※服装の種類ごとに手続きが必要です。
護身用具の届出
警備業者は、警備業務を行おうとする都道府県の区域を管轄する公安委員会に、当該区域内において警備業務を行うに当たって携帯しようとする護身用具の種類や規格などを記載した届出書を提出する必要があります。(※警備業法第17条、北海道警察ホームページ参照)
以下の書類を、その護身用具を携帯する前日までに管轄警察署に提出しましょう。
- 護身用具届出書
- 護身用具の種類ごとに護身用具の写真1枚
- その他書類(任意・護身用具の種類や企画の説明書類など)
※護身用具の色彩を識別できるよう写真はカラーに限ります。
※護身用具の種類ごとに手続きが必要です。
護身用具の種類
警備業者および警備員が携帯・使用する護身用具には次のような種類があります。
- 警戒棒:円棒(長さ30~90㎝以下、重量規定あり)
- 警戒杖:円棒(長さ90超~130㎝以下、重量規定あり)
- 刺股:U字状の先端がついた補具
- 非金属性の盾:プラスチック製など
- その他:携帯することにより人に著しく不安を覚えさせたり人の身体に重大な害を加えたりするおそれがないもの
警戒棒と警戒杖については「部隊を編成するなど集団の力を用いて警備業務を行う場合は当該用具を携帯してはならない」としています。また、次のような携帯制限がありますので十分確認することが必要です。
【警戒棒】
競輪場等の公営競技場において警備業務を行う場合は携帯可
【警戒杖】
以下警備業務にあたる場合は携帯可
- 機械警備業務(指令業務を除く)
- 空港
- 原子力発電所、その他の原子力関係施設
- 大使館、領事館その他の外交関係施設
- 国会関係施設、政府関係施設
- 石油備蓄基地、火力発電所等電直関係施設、鉄道、航空関係施設等テロ行為が行われた時に著しい支障が生じる可能性のあるところ
- 火薬、毒薬、劇物を取り扱うような施設で、同様にテロ行為が行われた時に著しい支障が生じる可能性のあるところ
- 核燃料物質運搬警備業務と貴重品運搬警備業務
※警備業者等の護身用具の携帯の禁止及び制限に関する規則参照・抜粋
関係法令
手続先および費用
【手続先】
主たる営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課又は刑事・生活安全課生活安全係
【費用】
23,000円
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