建築士事務所登録申請手続きの概要 | 札幌の会社設立と許認可取得センター

建築士事務所登録申請手続きの概要

建築士又は建築士を使用する者は、建築士事務所を定めて、北海道知事指定の一般社団法人北海道建築士事務所協会の登録を受けなければなりません。必要書類と手続きの流れについてみていきましょう。

 

建築士事務所の業務

建築士又は建築士を使用する者は、他者からの報酬を伴う依頼に応じ、次の業務を行うことができます。無登録での業務は建築士法で禁止されていますので注意しましょう。

1.建築物の設計

2.建築物の工事監理

3.建築工事契約に関する事務

4.建築工事の指導監督

5.建築物に関する調査若しくは鑑定

6.建築物の建築に関する法令若しくは条例の規定に基づく手続きの代理

 

専任管理建築士の設置

建築事務所を開設するためには、専任の管理建築士を置くことが求められます。一級建築士・二級建築士・木造建築士が管理建築士になるためには、3年間の実務経験に加え管理建築士講習の受講と修了証の受領が必要です。

 

法人登記

建築士事務所を法人化する場合は、登録申請に先だって法人設立しておく必要があります。

 

事務所の確保

まず法人設立し、その後に事務所を確保します。法人として賃貸オフィスを使用する場合は法人名義で契約しなければなりませんので注意しましょう。

 

必要書類の提出

法人または個人のいずれかにより、それぞれ以下の書類を用意して提出します。

 

法人の場合

  1. 建築士事務所登録申請書
  2. 建築士事務所登録申請書 所属建築士名簿
  3. 建築士事務所登録申請書 役員名簿
  4. 業務概要書
  5. 登録申請者の略歴書
  6. 管理建築士の略歴書
  7. 誓約書

 

【添付書類】

  1. 管理建築士の住民票(原本・直近3ヶ月以内のもの)
  2. 管理建築士の建築士免許証(免許証明書)の写し
  3. 管理建築士の管理建築士講習修了証の写し
  4. 定款の写し(コピー可)
  5. 会社法人用登記事項証明書(全部事項証明書のうち履歴事項証明書)
  6. 建築士事務所の所在地略図
  7. 建築士事務所登録申請手数料「振替払込請求書兼受領証」(原本)

 

個人の場合

  1. 申請書類
  2. 建築士事務所登録申請書
  3. 建築士事務所登録申請書 所属建築士名簿
  4. 業務概要書
  5. 登録申請者の略歴書
  6. 管理建築士の略歴書
  7. 誓約書

 

【添付書類】

  1. 管理建築士の住民票(原本・直近3ヶ月以内のもの)
  2. 管理建築士の建築士免許証(免許証明書)の写し
  3. 管理建築士の管理建築士講習修了証の写し
  4. 事務所所在地と登録申請者の住所が異なる場合:郵便物等、事務所所在地が確認出来るものの写し
  5. 建築士事務所の所在地略図
  6. 建築士事務所登録申請手数料「振替払込請求書兼受領証」(原本)

 

※一般社団法人北海道建築士事務所協会資料参照

 

登録

令和4年8月1日より、建築士事務所登録の「新規」登録申請の選択肢が増えました。対面受付郵送に加え、建築士事務所登録受付システムによる電子申請が開始しています。なお、新規申請の登録は、申請書を受理してから2週間程度で行われます。

 

登録後に行うべきこと

無事に建築士事務所を開設できたら、その後は建築士法に則ってその義務を果たし営業を行うことになります。代表的な遵守事項として以下を挙げることができます。

 

業務報告書の提出

毎事業年度終了後3ヶ月以内に、必要事項を記載した報告書を北海道知事に提出しなければいけません。

 

(設計等の業務に関する報告書)

第二十三条の六 建築士事務所の開設者は、国土交通省令で定めるところにより、事業年度ごとに、次に掲げる事項を記載した設計等の業務に関する報告書を作成し、毎事業年度経過後三月以内に当該建築士事務所に係る登録をした都道府県知事に提出しなければならない。

一 当該事業年度における当該建築士事務所の業務の実績の概要

二 当該建築士事務所に属する建築士の氏名

三 前号の建築士の当該事業年度における業務の実績(当該建築士事務所におけるものに限る。)

四 前三号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項

※建築士より抜粋

 

管理建築士の配置

建築事務所ごとに、一級建築士・二級建築士・木造建築のいずれかを管理建築士として置かなければなりません。当該建築士になるためには3年以上の実務経験と指定の講習受講・修了証の受領が必要です。

 

(建築士事務所の管理)

第二十四条 建築士事務所の開設者は、一級建築士事務所、二級建築士事務所又は木造建築士事務所ごとに、それぞれ当該一級建築士事務所、二級建築士事務所又は木造建築士事務所を管理する専任の一級建築士、二級建築士又は木造建築士を置かなければならない。

2 前項の規定により置かれる建築士事務所を管理する建築士(以下「管理建築士」という。)は、建築士として三年以上の設計その他の国土交通省令で定める業務に従事した後、第二十六条の五第一項の規定及び同条第二項において準用する第十条の二十三から第十条の二十五までの規定の定めるところにより国土交通大臣の登録を受けた者(以下この章において「登録講習機関」という。)が行う別表第三講習の欄に掲げる講習の課程を修了した建築士でなければならない。

※建築士法より抜粋

 

標識の掲示

建築士事務所の見やすい場所に、法に定める標識を掲示しなければなりません。

 

(標識の掲示)

第二十四条の五 建築士事務所の開設者は、その建築士事務所において、公衆の見やすい場所に国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。

※建築士法より抜粋

 

帳簿の備付け

国土交通省令の定めに基づき、当該建築士事務所の業務に関する事項を記載した帳簿を備え付けなければなりません。なお、国土交通省令に基づく帳簿の記載内容は次のとおりです。

 

(帳簿の備付け等及び図書の保存)

第二十一条 法第二十四条の四第一項に規定する国土交通省令で定める事項は、次のとおりとする。

一 契約の年月日

二 契約の相手方の氏名又は名称

三 業務の種類及びその概要

四 業務の終了の年月日

五 報酬の額

六 業務に従事した建築士及び建築設備士の氏名

七 業務の一部を委託した場合にあつては、当該委託に係る業務の概要並びに受託者の氏名又は名称及び住所

八 法第二十四条第四項の規定により意見が述べられたときは、当該意見の概要

※建築士法施行規則より抜粋

 

図書の保存

国土交通省令の定めに基づき、当該建築士事務所の業務として作成した図書を保存しなければなりません。なお、国土交通省令に基づく図書の内容として以下が含まれます。

 

  • 配置図、各階平面図、二面以上の立面図及び二面以上の断面図、基礎伏図、各階床伏図、小屋伏図及び構造詳細図
  • 構造計算に係る図書
  • 工事監理報告書 など

※建築士法施行規則参照

 

書類の閲覧

建築士事務所は、国土交通省令に基づき、以下を含む書類を事務所に据え置き、委託者の求めに応じて閲覧させる必要があります。

 

一 当該建築士事務所の業務の実績を記載した書類

二 当該建築士事務所に属する建築士の氏名及び業務の実績を記載した書類

三 設計等の業務に関し生じた損害を賠償するために必要な金額を担保するための保険契約の締結その他の措置を講じている場合にあつては、その内容を記載した書類

四 その他建築士事務所の業務及び財務に関する書類で国土交通省令で定めるもの

※建築士法より抜粋

 

申請先および手数料

【窓口】

一般社団法人北海道建築士事務所協会の各支部

 

【手数料】

一級建築士事務所登録:19,000 円

二級建築士事務所及び木造建築士事務所:15,900 円

 

※北海道建築士事務所協会ホームページ参照

 

建築士事務所登録申請のサポートは当事務所行政書士へ

当事務所では上記手続きに関して、手続きの代行、書類作成、アドバイスを行っております。面倒で複雑な手続きは当事務所を是非ともご利用ください。

 

 

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