第2種旅行業の業務内容と申請要件 | 札幌の会社設立と許認可取得センター

第2種旅行業の業務内容と申請要件

海外・国内いずれの募集型旅行を取り扱うことができる第1種旅行業とは異なり、国内旅行だけを扱うのが第2種旅行業です。ここでは、第2種旅行業の全体的な業務内容と登録申請要件について説明していきます

 

第2種旅行業の全体的な業務内容

第1種旅行業では海外・国内問わずすべての旅行商品を取り扱うことができる一方、海外の募集型企画旅行を除く他の旅行商品に限り扱うことができるのが第2種旅行業です。旅行業を始めるときには営業保証金や基準資産額といった財産要件を満たす必要がありますが、第2種旅行業は第1種旅行業よりもカバーできる範囲が狭いことから、ハードルは若干低めであるといってもいいでしょう。

 

第2種旅行業で取り扱うことができる業務

海外の募集型企画旅行を除けば以下の業務を取り扱うことができます

 

  • 募集型企画旅行:国内のみ
  • 受注型企画旅行:海外・国内とも取り扱い可
  • 手配旅行:海外・国内とも取り扱い可
  • 代理販売:海外・国内とも取り扱い可

 

海外旅行を扱う場合は総合旅行業務取扱管理者を選任する必要がありますが、国内旅行のみの場合は国内旅行業務取扱管理者を置けば問題ありません。

 

募集型企画旅行とは

旅行会社が旅行先や宿泊先、移動手段や見学先などすべての要素を決定した旅行商品について、旅行者を募集するいわゆるパックツアーを意味します。

 

受注型企画旅行とは

旅行者からの依頼により旅行会社が旅行内容や旅程を作成し、旅行者に提供するものを指します。

 

手配旅行とは

旅行者からの依頼により旅行会社が手配する旅行形態です。個人旅行のように、航空券だけ・ホテルだけなど旅行の一部分のみ手配を依頼することもあります。

 

代理販売とは

他社が取り扱う旅行商品を代理販売し、手数料を受け取る形態を指します。

 

第2種旅行業の登録申請要件

第1種旅行業と同様に、第2種旅行業においても登録申請要件が定められています。

 

財産的な条件

基準資産額」が700万円以上あることが求められます。基準資産額の計算式は以下の通りですので、自分の場合に当てはめて計算してみましょう。

 

【基準資産額の計算式】

資産合計-負債合計-【営業保証金の額または弁済業務保証金の額】-資産の部における▲=基準資産額

 

【貸借対照表】

 

 

資産の部

A

うち、

▲不良債権

▲繰延資産(創業費等)

▲営業権

B 負債の部
C

うち、資本金〇〇万円含む

 

純資産の部

 

旅行業協会に加入している場合、営業保証金は弁済業務保証金分担金として5分の1まで圧縮することができます。第2種旅行業の営業保証金は1,100万円と決まっていますので、旅行会社を始めるために必要な初期費用は最低でも「弁済業務保証金分担金(協会加入の場合5分の1)+基準資産額+旅行協会登録費用など」となり、以下のように計算することができます。

 

  • 営業保証金:1,100万円

→旅行協会加入済みの場合は5分の1の220万円

  • 基準資産額:700万円
  • 旅行協会登録費用など:若干額

【220万円+700万円+旅行協会登録費用など=920万円+若干額】が必要額となります。

 

旅行業務取扱管理者の選任

第2種旅行業登録の申請要件として旅行業務取扱管理者の選任が求められます。以下の条件を満たすよう必要な人員を確保しましょう。

  • 1つの営業所につき1人以上の旅行業務取扱管理者の選任
  • 10名以上の従業員がいる営業所には2人以上の旅行業務取扱管理者の選任

 

事業目的の設定

事業目的

定款に記載する事業目的として「旅行業」あるいは「旅行業法に基づく旅行業」と記載します

 

まとめ

第2種旅行業登録にかかわる要件は他の種類の旅行業とは異なります。第2種旅行業として登録を行いたい場合、要件をきちんと満たしているか判断しかねたり手続き自体に戸惑いを覚えたりすることもあるかもしれません。また昨今では外国人による旅行会社設立ニーズも高まっていますが、どのようにビザの変更を行い、会社設立を実現するか、お悩みの人もおられるでしょう。

 

当事務所では、旅行業登録申請のサポートに留まらず外国人による会社設立サポートも行っており、元旅行業者であった外国人スタッフや経験豊富な行政書士が対応しています。日本人か外国人かを問わず、日本で旅行業を営みたいとお考えの際は、ぜひ当事務所までお気軽にご相談ください。

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