医療法人の立ち上げを検討している場合、所轄庁から認可を得るためにしっかりと準備していかなければなりません。ここでは、医療法人の許認可申請の流れについて説明していきます。
許認可申請の基本的な流れ
許認可申請の基本的な流れは次のようになっています。
申請の流れ
- 事前審査
北海道庁に対して申請書類を提出
- 正式申請
道庁から申請結果が届いたら、申請者は保健所に対して申請書類を提出
- 申請書進達
保健所から北海道庁に書類を進達
- 医療審議会
【法令等】
◆都道府県知事の諮問に応じ、当該都道府県における医療を提供する体制の確保に関する重要事項を調査審議するため、都道府県に置くこととされている。
◆委員は、30 人以内で組織され、また、医師、歯科医師、薬剤師、医療を受ける立場にある者及び学識経験のある者のうちから、都道府県知事が任命する。
◆議事は、出席した委員の過半数を持って決し、可否同数のときは、会長(委員の互選)の決するところによる。
※厚生労働省資料より抜粋
5.設立認可書の送付と交付
北海道庁から保健所に認可書が送付され、保健所から申請者に対し交付
- 医療法人登記申請
法務局で登記申請
- 登記届の提出
保健所に対し登記届を提出
8.医療法人として診療所を開設
※北海道ホームページ資料参照
申請者の準備の流れ
【設立準備】
申請書類案の作成や設立総会の開催など
【申請準備】
申請書類作成や各種証明書の取得など
【事前審査】
事前審査用に書類を提出し必要に応じて申請内容に関する問題点の改善を行う
【設立認可申請】
- 設立認可申請書類の提出
- 認可書類の受領
【設立登記】
- 法務局に対して医療法人設立登記手続きを行う
- 登記届を保健所に提出
※北海道ホームページ資料参照
申請書類の一覧
医療法人の設立認可申請および添付書類の一覧を確認しておきましょう。
申請書類及び添付書類
- 受付票
- 医療法人設立認可申請書
- 開設しようとする病院施設の概要
- 診療所開設届出済証(すでに診療所を開設している場合)
- 管理者の免許証
- 定款
- 医療法人の財産目録および明細書
- 設立時点での負債内訳書
- 設立総会決議録
- 設立趣意書
- 役員と社員の名簿
- 履歴書
- 役員就任承諾書(設立総会開催日を基準日とする)
- 印鑑登録証明書(設立者全員のもの)
- 設立から2年間の事業計画書
- 設立から2年間の予算計画書
- 予算明細書
- 職員給与費内訳書
- 理事長の原本証明書類
※北海道ホームページ資料参照
以上に加え、財産の証明書類・医療施設の証明書類・附帯業務書類を添付します。
【財産の証明書類】
- 預金残高証明書
- 拠出契約書
- 金銭消費貸借契約書
- 融資証明書 など
【医療施設の証明書類】
- 施設周辺の略図
- 施設建物の図面
- 不動産賃貸借契約書
- 病院従事者名簿 など
【附帯業務書類】
- 附帯業務の概要書類
- 管理者の免許証
- 事業所の図面 など
※北海道ホームページ資料参照
財産の証明書類・医療施設の証明書類・附帯業務書類は、他にも種類がありますので、事前に当職までご相談のうえ漏れなく準備を進めるといいでしょう。
まとめ
以上のように、医療法人設立のためには許認可を得る必要があり、その申請にかかわる書類は幅広いことがわかります。スムーズな許認可取得を目指すためには、必要書類を把握することに加え、いかに正しく書類作成するかが重要になってくるでしょう。
医療法人の設立にはある程度時間がかかり、かつ手続きが煩雑であることを踏まえれば、専門家に依頼することを検討してもいいかもしれません。
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