NPO法人を設立するには認証という手続きを踏まなければなりません。所轄庁から認証を受けたら法務局で登記を行い、晴れてNPO法人として認められます。ここでは、NPO法人の認証と登記に必要な書類について説明していきます。
NPO法人設立に必要な書類とは
NPO法人を立ち上げようと思ったら、所轄庁に定款を提出して「認証」を受けなければいけません。認証を受けることで、ようやく登記に進むことができるのです。
認証のために必要な書類
内閣府NPOホームページでは、NPO法人設立にあたり、定款認証を受けるために以下の書類を提出する必要があるとしています。
- 定款
- 役員名簿(役員の氏名及び住所又は居所並びに各役員についての報酬の有無を記載した名簿)
- 役員の就任承諾書及び誓約書の謄本
- 役員の住所又は居所を証する書面
- 社員のうち 10 人以上の氏名及び住所又は居所を示した書面
- 認証要件に適合することを確認したことを示す書面
- 設立趣旨書
- 設立についての意思の決定を証する議事録の謄本
- 設立当初の事業年度及び翌事業年度の事業計画書
- 設立当初の事業年度及び翌事業年度の活動予算書
※内閣府ホームページより抜粋
法務局に対する登記申請に必要な書類
上記書類を提出し無事に認証されたら、2週間以内に本店所在地を管轄する法務局で登記申請を行います。登記に必要な書類は以下の通りです。
- 設立登記申請書:書式は内閣府や札幌市ホームページで配布
- 設立認証書の写し:所轄庁から受けたもの
- 定款の写し:原本には原本であることの証明としてページの境目に契印する
- 理事の就任承諾書と宣誓書
- 資産の総額を証する書面:NPO法人設立時点での財産目録
- 登記用紙:OCR用申請用紙または登記事項を保存したCDやFD
- 印鑑届出書
- 代表者の印鑑証明書
- 法人印
- 必要に応じて委任状:代表者の代理人が申請する場合
書式の配布
うち、以下については内閣府ホームページで書式が配布されています。
NPO法人設立登記申請書【R3.2.15更新】
- 申請書様式
- 印鑑届書様式
※内閣府ホームページより抜粋
また、札幌市ホームページから書式をダウンロードすることも可能です。
登記申請書の記入事項
登記申請書には以下の事柄について記載します。
- 名称
- 法人の主たる事務所
- 登記の事由(手続きを終了した日付)
- 登記すべき事項
- 認証書の到達日
- 添付書類(定款、認証書、就任承諾書、委任状など。枚数も記載)
- 申請日
- 申請人
- 提出先の法務局・出張所
法人登記を行ううえでの注意点
もれなく書類を揃えたら登記手続きに進みますが、その際の注意事項について覚えておきましょう。
申請人(または代理人)に関する注意点
法人設立にかかわる申請は、当該法人の代表者が行うことになります。ただし、委任状を用意することにより代理人が登記申請を行うことも可能です。
登記にかかる期間
定款認証を受けたら速やかに登記申請を行いましょう。必要書類を法務局に提出してから、数日~2週間程度で登記処理が完了するとされています。実際に事業を開始したい時期から逆算し、余裕を持って申請することが大切です。
まとめ
法人設立で最も難しいと考えられるのが定款の作成です。法律に則ったかたちで正しく定款を作成しなければ、認証を受けて登記手続きにいたることもできません。このため、自力で情報収集するだけではなく、経験のある専門家に相談したり依頼したりして設立を目指すことをおすすめします。
当事務所では、各種会社設立業務に加え、一般社団法人設立に関するアドバイスや設立関連業務に対応しています。ご相談者様・ご依頼者様に正しい情報を持っていただき、そのうえで設立へと向かっていけるよう、まずは丁寧にヒアリングを行いますので、ご不安な点などはぜひ積極的におたずねください。無料相談もご用意しておりますので、お気軽にご利用いただけますと幸いです。