NPO法人の運営は、その活動に集中するだけでは長期的に継続させることはできません。ここでは、NPO法人の運営に欠かせない「取り組みへの姿勢」と「資金の確保」について説明していきます。
NPO法人の取り組みへの姿勢
NPO法人を運営していくうえで必要なのは、どのようにして長期的な活動を実現するかどいう思考です。長期的な活動を実現させるためには、真摯な取り組み姿勢が求められますので、以下を参考に法人としての姿勢を整えていきましょう。
関係者とよく話し合うことが大事
設立メンバーはそれぞれが得た情報を共有しあい、NPO法人として進む道を明確にしていきましょう。お互いによく話し合い、合意のもとで以下について決めることが大切です。
- NPO法人としての活動目的
- 必要な活度の内容
- 人材確保・資金確保
- 定款や会則などの作成 など
マーケティングが大事
目指す活動を行ったり、NPO法人としての認知度を高めたり、あるいは資金を集めたりする場合、何もせずにいては進展が見込めません。そこで大切なのがマーケティングです。
- ユーザーニーズの把握
- 市場調査
- 商品やサービスの開発
- PR活動
- 資金調達方法
- 人材確保と管理 など
マーケティングや会社運営ノウハウといった知識は、実はNPO法人にも無関係ではありません。NPO法人であっても、組織を拡大したり継続的な活動を目指したりするのであれば、マーケティングを行い分析と実践を繰り返すことが大切なのです。
NPO法人の資金確保とPR活動について
NPO活動を行うにもさまざまな経費がかかりますので、ある程度まとまった資金を毎月必要とします。そこで注目したいのが、どのようにして活動資金を確保するかということです。
活動資金の調達方法
NPO法人の収入源は一般的な企業と比べると選択肢が豊富にあり、例えば以下の4つを挙げることができます。
- 会費(自前の財源)
- 寄付(自前の財源)
- 事業収入(外来性財源)
- 受託収入(外来性財源)
一般的な企業の主な収入源が事業収入は運用益であるのに対し、NPO法人の収入源が多様であるところは特徴的でしょう。
これらの手段を利用し、NPO活動を継続していけるだけの十分な資金を確保するためには、
- どれくらいの費用が必要か
- どのような資金調達方法が効率的か
といった点を見極める必要があります。
そこで大切になるのは、自前の財源と外来性財源のどちらを活用すればより効率的な資金調達が可能になるかということです。NPO法人内部で調達できる自前の財源であれば、対価なしに資金を調達できるため、法人にとってのリスクは少ないといえます。一方、外来性財源の場合はいわゆる事業収入に該当しますので、原材料費やサービス提供のための人件費など、何らかの経費がかかることが一般的です。
どちらの財源による資金調達が自分のNPO法人活動に適しているか、自組織の規模や構成、財政状況などを十分に加味して、取り組み方を検討してみましょう。
NPO法人のPR活動
非営利活動法人であるがゆえに、特にPR活動をする必要がないのではないかと思ってしまいがちです。しかし、PR活動により認知度を高めることで、多くの人の賛同を得やすくなったり活動の場を広げることができたりするので、決してPR活動を軽んじてはいけません。
資金調達の視点からいっても、PR活動がきっかけで寄付者の増加が見込める可能性がありますし、認知度や実績をアピールできれば事業も行いやすくなるでしょう。
具体的なPR活動を行う際、以下の方法を参考にしながら適切な手段を選ぶのもいいかもしれません。
- パンフレット・ポスターなどの作成と配布
- 機関紙などの発行・配布
- ホームページの作成
- SNSを使った情報発信 など
NPO法人を構成するメンバーの得意分野や年齢層などからも、適した方法は変わってきますので、法人内でよく話し合い適した方法を選択してみましょう。
まとめ
非営利活動法人について、資金調達や広報活動から遠いイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実際にはそれらの手段がNPO法人としての活動範囲や可能性を広げてくれるものです。
当事務所では、NPO法人設立関連のご相談・ご依頼を承っていますので、設立にあたってお困りのことなどがあれば、ぜひ無料相談をご利用ください。曖昧になっている点を明確にすることができれば、NPO法人としての将来像がよりはっきりみえてきます。まずはお気軽にお問い合わせください。