小規模事業者持続化補助金とは、規模の小さい事業者がその販路を開拓したりより効率的な活動ができるよう、対象経費について補うための仕組みです。小規模事業者持続化補助金には一般型に加え、コロナ禍に関連する低感染リスク型ビジネス枠の2種類がありますが、ここでは一般型についてその概要を説明していきます。
小規模事業者持続化補助金の対象者
小規模事業者持続化補助金の取り組みの一環として、当該地域の商工会議所などの指導を受けていきます。そうすることで、事業の成長はもちろん、地域経済に貢献していける体力をつけていくことが可能になります。申請には必要書類を提出することが求められますが、審査に通れば一般型では最大50万円の補助金が給付されますので、事業に必要な経費を補う際に役に立つことでしょう。
小規模事業者持続化補助金の対象者とは
小規模事業者持続化補助金に申請するためには、以下に挙げる条件を満たす事業者である必要があります。
申請時にすでに事業を行っている事業者であること
申請するためには、その時点で事業に携わっていることが求められます。事業者として活動していることの証明として、個人事業主は開業届を、法人であれば登記簿謄本を提出することが求められます。
当該事業における従業員数が5~20人以下であること
どのような事業を行っているかによって、従業員数の制限は変わってきます。
- 卸売業・小売業・サービス業:5人以下(※ただし、宿泊業および娯楽業を除く)
- 宿泊業・娯楽業・製造業など:20人以下
このように、どのような業種を営んでいるかにより制限人数は変化しますが、従業員数は多くても20人以下であることが条件とされています。したがって、従業員数0人でも条件を満たすことになります。また、従業員の定義は「役員・個人事業主・同居親族従業員・休業中の社員」を除く社員を示していますので、自社の従業員を数えるときは注意しましょう。
小規模事業者持続化補助金の申請の流れ
小規模事業者持続化補助金は、以下の流れに沿って申請していきます。
商工会議所などによるサポートを受ける
申請に際して欠かせないのが商工会議所などによるサポートです。提出書類の中でも特に重要な事業計画書の作成にあたって商工会議所などからの助言を受け、完成版には確認印を受けなければなりません。
1.経営計画書や補助事業計画書を作成する
事業を進め利益を出すために必要な要素を完結にまとめ、審査担当者の目に留まるよう工夫する必要があります。作成には、先に述べた商工会議所などによるサポートを受けることになります。
【盛り込むべきコンテンツ】
- 商品・サービスの強みや魅力
- 具体的な販路
- ターゲット層
- 利益が出るまでの流れ など
2.商工会議所などによる書類確認を受ける
経営計画書や補助事業計画書ができあがったら、サポートを受けた地域の商工会議所などによる確認を受ける必要があります。チェックしてもらうことで、矛盾を修正し説得力のある書類を作成することが可能になりますし、管轄官庁としても不正を防ぐことができるため、商工会議所などによる支援は重要なポイントとなってくるのです。
3.申請書類を揃えて事務局に送付する
書類が揃ったら、事務局に一式を送付しましょう。不備なく、また必要書類のもれがないよう、チェックを丁寧に行うことが大切です。
4.審査および結果の確定
事務局で審査が進められ、結果が出るまでには、およそ2ヶ月かかるといわれています。審査結果が出ると商工会議所などのホームページ上で発表されますが、別途採択に関する書類も送付されてきます。
まとめ
小規模事業者持続化補助金は、申請にあたり商工会議所などによるサポートを受ける必要があるため自己完結できない一面がありますが、その分、魅力的かつ適切な書類を作成することができるのでメリットも大きいといえます。また、一般的に審査が厳しいとされる補助金制度のなかでは、比較的審査に通りやすいともいわれているようです。必ずしも審査に通るとは限りませんが、間口が広く設けられているのであれば、やはり積極的に利用すべきでしょう。